就職について

カナダで働くにはどうすればよいでしょうか?

Q :
私は卒業後、カナダで働くことを目標にしています、学校の先生方に海外の情報を何度か聞いていますが、日本で取得した国家資格をカナダで使うことが出来るのか、まだ分かりません。
海外で働くためには国際資格のようなものを取得しなければならないのでしょうか?

A:
臨床工学技士として海外で働くために必要な資格、実績、情報源について知りたいというお問い合わせですが、先ず、日本の「臨床工学技士」資格と海外の”Clinical Engineer” の資格は大分異なることを理解してください。日本の臨床工学技士資格は、運転免許と違って、海外ではすぐに使えないと思ったほうがよいでしょう。

北米のClinical Engineer は、いわゆる医療機器の技術者で、日本の医療機器業者が行う仕事が中心です。
日本の臨床工学技士の臨床業務は、欧米では

hemodialysis technician(透析業務)
perfusionist(体外循環業務)
operating room techinician(手術室業務補助技術者)など複数の職種が対応する業務になるかと思います。

これらのライセンスを得るためには、専門用語を英語で覚えるためにも、目的地のcommunity college に入り直すことを勧めます。
臨床業務を目指すのであれば、まずregistered nurse の資格をcommunity college で取得します。

具体的には例えば下記学校で資格取得が可能です。

バンクーバー
http://www.vcc.ca/
トロント(オンタリオ)
http://www.cno.org/reg/nonmemb/progs_rn.htm

その上で、hemodialysis nurse, perfusionist といった職を探すまたはトレーニングを受けるということになります。

医療機器管理業務であれば、やはりcommunity college で、clinical engineer、biomedical technologist などのコースを探されることを勧めます。
また、大学でBiomedical Engineer を専攻するのも1つの方法です。

日本のように、医療機器管理と臨床業務を同じ人が行うことは欧米では無いと考えてよいかと思います。

日本の病院で定期的に臨床工学技士を海外に送っている病院は我々の知る限りありません。
一方、ボランティアとして一時的に災害支援などで活躍している臨床工学技士の方はおります。
また、一時的な支援活動などで海外派遣を考えられる場合は、予備自衛官(技能職)に登録しておくことも1つの方法かと思います。
詳細、各年度の公募の有無については、各地方連絡部にお問い合わせください。

Q&A一覧に戻る