就職について

ヨーロッパにおける臨床工学技士の制度はどのようなものですか?

Q :
工業高専、看護学校を卒業して現在は看護師として病院で働いています。今後は臨床工学士の免許を持ち、臨床工学士として医療に従事したいと考えています。

また最終的には北米やヨーロッパで働きたいと考えておりますが、ヨーロッパ( 特にイギリスやドイツ、フランス) ではどのように臨床工学士が認知され働いてるのですか。

A:
「ヨーロッパではどのように臨床工学士が認知され働いてるのですか」

ということですが、日本の臨床工学技士制度はある意味で特殊であり、ヨーロッパでも北米とほぼ同様、職務別に分かれているといってよいかと思います。

具体的には、

(1) 日本の臨床工学技士の直訳である「clinical engineer」は、主に医療機器の保守点検管理を行います。基本的には技術者、engineer の位置づけです。この業務については委託業者が行う場合もあります。職業訓練校または大学学部卒レベルの資格です。

(2) 臨床業務は、主に「registered nurse」が行い、業務ごとに専門化されています。例えば、「hemodialysis registered nurse」 が透析専門看護師、「ventilatorcare registered nurse」が人工呼吸器専門看護師となります。また、人工心肺装置については、「perfusionist」という別の認定専門職があります。

(3) 医療機器の保守点検を行う専門職名としては、「clinical engineer」の他、「biomedical technologist」、「operating room techinician」などがあります。

(4)関連する専門職名として「biomedical engineer」がありますが、これはどちらかというと医療機器の開発、研究職にあたるもので、学部卒から大学院卒レベルの職になります。

個々の国によって多少事情が異なるかと思いますので、特定の国について具体的な詳細情報が必要な場合はあらためてお問い合わせ願います。

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